東日本旅客鉄道株式会社(所在地:東京都渋谷区、取締役会長:深澤祐二)は、グループ経営ビジョンである「変革2027」に掲げる「移動を楽しく、快適・便利に」の実現に向け、乗ること自体も目的となるような新たな夜行特急列車を2027年春に導入することを発表した。
1.新たな夜行特急列車の概要
(1) 運行開始時期
2027年春予定
(2) 運行エリア
首都圏エリア~北東北エリアなどを予定
※時期によって運行エリアの変更あり。
(3) 車両
E657系特急型車両10両1編成、改造
(4) 座席・定員
全席グリーン車指定席(個室)、120人程度
※個室定員は1~4人を予定
2.列車デザイン
(1) エクステリアデザイン
車両全体を2色の青が包み込むように、1号車側と10号車側に異なるカラーリングを施している。
1号車側には、夜行列車(ブルートレイン)の記憶を受け継ぐ明るい青「メモリアルブルー」を、10号車側には、真夜中から夜明けへと向かう時の流れを象徴する濃紺「ミッドナイトホライズン」を配した。
2色の青とそれらをつなぐ白いラインによって夜明け前の一瞬の輝き「ブルーモーメント」を描き出し、かつての夜行列車の旅の楽しさを受け継ぎながら、地域の人々と共にその地域の新しい未来を切り拓いていくという意志が込められている。
(2) インテリアデザイン
「シンプルでありながら上質な移動空間」をコンセプトに、プライベートスペースを確保するため全座席グリーン車指定席の個室タイプとした。また、一部座席はより快適にゆったり過ごせるプレミアムグリーン個室とした。ひとりでの利用に加え、ふたり以上での利用も想定した複数の部屋タイプとする予定である。その他に、ラウンジスペースや販売スペースの設置なども予定している。
○プレミアムグリーン個室(1人用/2人用)
部屋の広がりを感じられるよう、シンプルな形状と配色を採用している。
素材感豊かな塗装面を床から天井まで大胆に使い、プレミアムグリーン個室にふさわしい空間を演出。
靴を脱いで過ごせる室内には広々としたL字型ソファを配し、座面を組み替えることで、リラックスした姿勢からフルフラットのベッドスタイルまで自分好みの空間を自在に作ることができる。
※横になれるフルフラット面の大きさは幅190㎝×長さ200㎝程度(2人用個室:フラット使用時)
※玄関や荷物置きとして使用可能なスペースあり
○グリーン個室(1人用/2人用)
やわらかな丸みを帯びた形状と、表情豊かな素材感を備えた座席は、簡単な操作でフルフラットにでき、長時間の移動も快適に過ごせる上質な空間を提供。
座席生地は、1人用個室にはひとりでもゆったりくつろげるよう落ち着いた色味を、2人用個室には家族や友人との会話が弾むよう、華やかで親しみやすい配色を採用している。
※横になれるフルフラット面の大きさは幅90㎝×長さ195㎝程度(1人用個室:フラット使用時)
※横になれるフルフラット面の大きさは幅185㎝×長さ200㎝程度(2人用個室:フラット使用時)
○グリーン個室(4人用)
最大4人の家族や友人同士で利用できる、常時フルフラットの個室。
4人が横になってゆったりと休める広さを備えたシンプルな空間で、自由に過ごすことができる。
座面が常にフラットなため、子どもも安心して利用することができる。
※横になれるフルフラット面の大きさは幅325㎝×長さ195㎝程度
※玄関や荷物置きとして使用可能なスペースあり
注)フルフラット面の大きさはいずれも標準的なサイズの個室の最大寸法を記載しています。個室により若干の差異があります。
○ラウンジ

車内唯一のオープンスペースとして、開放的でありつつもやさしく包み込むような落ち着きのある空間を演出。旅のひと時を共有する場として、またグループで乗車した方の語らいの場として、この列車を利用している人だれでも利用できるスペースとなっている。
3.その他
・運行エリアや運行ダイヤ、ご利用料金、列車名称などについては今後改めて発表予定。
・6号車に1人用および2人用の車いす対応グリーン個室計2室配設。
・今回お知らせしたデザインなどはすべて2025年6月時点の検討イメージです。今後、デザイン検討や車両改造を進めていくうえで変更となる場合があります。